JavaScriptのよく発生するエラーとその対処法
JavaScriptで開発を進める中で、以下のようなエラーに遭遇することがよくあります。
今回は、それぞれのエラーが発生したときの対処法を具体的なコードとともに解説します。
よく発生するエラー一覧
- ReferenceError: "x" is not defined
- TypeError: Cannot read property 'x' of undefined
- SyntaxError: Unexpected token
- RangeError: Maximum call stack size exceeded
- TypeError: "x" is not a function
- SyntaxError: missing ) after argument list
- ReferenceError: assignment to undeclared variable "x"
- SyntaxError: Invalid or unexpected token
- URIError: URI malformed
- EvalError: Calling eval() with one argument will throw an EvalError in the future

1. ReferenceError: "x" is not defined
このエラーは、未定義の変数や関数を参照したときに発生します。
スペルミスやスコープの問題、未定義の変数・関数の使用などが原因となります。
| 1 | console.log(foo); | 
 出力結果
ReferenceError: foo is not defined 
上記のコードでは、未定義の変数fooを参照しているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、変数を適切に定義する必要があります。
| 1 2 | let foo = "Hello, world!"; console.log(foo); | 
 出力結果
Hello, world!  
エラーについてはコチラ
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2. TypeError: Cannot read property 'x' of undefined
このエラーは、定義されていないオブジェクトのプロパティを参照しようとしたときに発生します。
オブジェクトがnullやundefinedの場合にこのエラーが出ます。
| 1 2 | let obj = undefined; console.log(obj.prop); | 
 出力結果
TypeError: Cannot read property 'prop' of undefined 
上記のコードでは、undefinedのプロパティを参照しようとしているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、オブジェクトを適切に定義するか、オブジェクトがundefinedかnullでないことを確認する必要があります。
| 1 2 | let obj = {prop: "Hello, world!"}; console.log(obj.prop); | 
 出力結果
Hello, world! エラーについてはコチラ
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3. SyntaxError: Unexpected token
このエラーは、文法エラーがある場合に発生します。
例えば、カンマや括弧の使い方を間違えたり、予約語を不適切に使用した場合などがあります。
| 1 | let arr = [1, 2, 3, ; | 
 出力結果
SyntaxError: Unexpected token ';' 
上記のコードでは、不適切なセミコロンがあるためエラーが発生しています。
この問題を解決するには、文法を正しく書く必要があります。
| 1 | let arr = [1, 2, 3]; | 
 出力結果
[1, 2, 3]  
エラーについてはコチラ
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4. RangeError: Maximum call stack size exceeded
このエラーは、再帰的な呼び出しが深すぎてスタックオーバーフローを引き起こした場合に発生します。
終了条件を忘れた再帰関数などが原因で出ることが多いです。
| 1 2 3 4 | function recursive() {   recursive(); } recursive(); | 
 出力結果
RangeError: Maximum call stack size exceeded 
上記のコードでは、終了条件のない再帰関数を呼び出しているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、適切な終了条件を設定する必要があります。
| 1 2 3 4 5 6 | function recursive(n) {   if (n <= 0) return;   console.log(n);   recursive(n - 1); } recursive(10); | 
 出力結果
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1  
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詳細はコチラ【JavaScript】RangeErrorの発生原因と対策方法5選を徹底解説!はじめに JavaScriptの開発中に「RangeError」はたくさん起こるエラーだと思います。 このエラーは、値が許容される範囲を超えた時に発生しますが、原因と対処法を理解すれば、スムーズに問題 ... 続きを見る 
5. TypeError: "x" is not a function
このエラーは、関数でないものを関数として呼び出そうとしたときに発生します。
間違った関数名の使用や、関数ではないものを関数として呼び出そうとした場合に出ます。
| 1 2 | let foo = "Hello, world!"; foo(); | 
 出力結果
TypeError: foo is not a function 
上記のコードでは、文字列を関数として呼び出そうとしているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、関数を正しく定義し、それを呼び出す必要があります。
| 1 2 3 4 | let foo = function() {   console.log("Hello, world!"); }; foo(); | 
 出力結果
Hello, world!  
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6. SyntaxError: missing ) after argument list
このエラーは、関数の引数リストの括弧の終わりを忘れたときに発生します。
括弧のペアが正しくない場合にこのエラーが出ます。
| 1 2 3 4 | function greet(name {   console.log("Hello, " + name + "!"); } greet("world"); | 
 出力結果
SyntaxError: missing ) after argument list 
上記のコードでは、関数定義の引数リストの閉じ括弧が欠けているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、括弧のペアを正しく書く必要があります。
| 1 2 3 4 | function greet(name) {   console.log("Hello, " + name + "!"); } greet("world"); | 
 出力結果
Hello, world!  
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7. ReferenceError: assignment to undeclared variable "x"
このエラーは、宣言されていない変数に値を代入しようとしたときに発生します。
変数を宣言せずに使用した場合にこのエラーが出ます。
| 1 | x = 10; | 
 出力結果
ReferenceError: assignment to undeclared variable "x" 
上記のコードでは、変数xが宣言されていないのに値を代入しようとしているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、変数を先に宣言する必要があります。
| 1 | let x = 10; | 
 出力結果
10  
8. SyntaxError: Invalid or unexpected token
このエラーは、予期しないトークンがあるときや無効なトークンがあるときに発生します。
構文エラーの一種で、例えば無効な文字がコード内に存在するときなどに出ます。
| 1 2 3 | let obj = {   name: "John, }; | 
 出力結果
SyntaxError: Invalid or unexpected token 
上記のコードでは、文字列のクォートの閉じが欠けているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、クォートを正しく閉じる必要があります。
| 1 2 3 | let obj = {   name: "John", }; | 
 出力結果
{ name: "John" }  
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9. URIError: URI malformed
このエラーは、無効なURIを処理しようとしたときに発生します。
例えば、decodeURI関数やdecodeURIComponent関数で無効なURIをデコードしようとした場合などに出ます。
| 1 | decodeURI('%'); | 
 出力結果
URIError: URI malformed 
上記のコードでは、無効なURIをdecodeURI関数でデコードしようとしているため、エラーが発生しています。
この問題を解決するには、正しいURIを渡す必要があります。
| 1 | decodeURI('%20'); | 
 出力結果
' '  
10. EvalError: Calling eval() with one argument will throw an EvalError in the future
このエラーは、eval()関数を不適切に使用したときに発生します。
特に、eval()に引数を一つしか渡さなかった場合、将来的にエラーが発生する可能性があります。
ただし、eval()は潜在的なセキュリティリスクがあるため、可能な限り使用を避けるべきです。
代わりに、より安全な方法を探すことをおすすめします。

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まとめ
以上、JavaScriptでよく出るエラーとその対処方法について説明しました。
エラーメッセージは問題の手がかりを提供してくれるので、それを読んで理解し、適切な対処を行うことが大切です。
また、プログラミングにおいてはエラーは避けられないものです。エラーから学び、スキルを向上させていきましょう!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでもお役にたてたなら幸いです!


 
	