1. C#の基礎: 変数と型
まずはC#プログラミングの基礎となる変数と型について見ていきましょう。
変数とは、値を保持するためのコンテナのようなものです。変数には名前が付けられ、その名前を使ってプログラム中でその値にアクセスします。
一方、型はその変数が保持できるデータの種類を定義します。C#は静的型付け言語なので、変数を宣言する際にその型を明示的に指定する必要があります。
変数と型のポイント
C#では、変数の型を指定することで、その変数が保持するデータの種類が決まります。これによりコードの安全性と効率性が向上します。
変数の宣言と初期化
では実際に変数を宣言してみましょう。変数の宣言は次のように「型 変数名」の形式で行います。そして、等号を用いて初期値を設定できます。
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int number; number = 10; |
上記のソースコードは、'number'という名前の変数を作り、その型は'int'(整数)であることを示しています。そして、その変数に値として10を代入しています。
このように変数の宣言と初期化を一度に行うこともできます。
1 |
int number = 10; |
C#の基本的な型
C#にはさまざまな型があります。ここでは最も一般的に使用される基本的な型について見ていきましょう。
一般的な基本型としては、整数型(int)、浮動小数点数型(double)、文字型(char)、ブール型(bool)などがあります。
step
1
整数型 (int)は、整数を表すための型です。例えば、1、0、-1などの整数を扱うことができます。
1 |
int num = 10; |
出力結果
10
step
2
浮動小数点数型 (double)は、小数点以下の数値を含む数値を表現するための型です。例えば、1.23や-0.001などを扱います。
1 |
double d = 0.123; |
出力結果
0.123
step
3
文字型 (char)は、一つの文字を表すための型です。文字はシングルクォート(' ')で囲みます。
1 |
char c = 'a'; |
出力結果
a
step
4
ブール型 (bool)は、真偽値を表す型です。真(true)または偽(false)の二つの値のみを取ることができます。
1 |
bool b = true; |
出力結果
true
制御構文
C#の制御構文について解説します。
制御構文とは、プログラムの実行フローを制御するための構文です。主に条件分岐(if, switch)、繰り返し(for, while, do while)などがあります。
step
5
条件分岐 (if, switch)とは、ある条件が満たされた場合にだけ特定の処理を行う構文です。
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int num = 5; if (num > 0) { Console.WriteLine("num is positive."); } else { Console.WriteLine("num is negative or zero."); } |
出力結果
num is positive.
step
6
繰り返し (for, while, do while)とは、特定の処理を一定の条件下で繰り返すための構文です。
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for (int i = 0; i < 3; i++) { Console.WriteLine(i); } |
出力結果
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メソッド
次に、メソッドについて説明します。
メソッドとは、一連の処理をまとめたものです。プログラム内で同じような処理を何度も行う場合には、その処理をメソッドとして定義し、必要な時に呼び出すことができます。
step
7
その通りです、サルモリさん!メソッドは一連の処理をまとめ、名前をつけることで何度でも利用できるようにします。
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// A method that adds two numbers and returns the result int Add(int a, int b) { return a + b; } // Use the Add method int result = Add(5, 3); Console.WriteLine(result); |
出力結果
8
配列
次に、配列について説明します。
配列とは、同じ型のデータを連続的に格納するデータ構造です。配列は、要素数が固定で、インデックス(整数)を指定してデータにアクセスします。
step
8
例えば、学生の成績を管理するときなど、同じ種類のデータを複数持っている場合に役立ちます。
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int[] scores = new int[] {85, 90, 78, 92}; foreach (int score in scores) { Console.WriteLine(score); } |
出力結果
85 90 78 92
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リスト
配列と似ていますが、リストは動的にサイズを変更できるという特徴があります。
つまり、要素の追加や削除が可能なのです。
step
9
その通りです、サルモリさん! リストは要素数が動的に変わる場合にとても便利です。
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List numbers = new List {1, 2, 3}; numbers.Add(4); numbers.Remove(2); foreach (int number in numbers) { Console.WriteLine(number); } |
出力結果
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クラスとオブジェクト指向
次に、クラスとオブジェクト指向について学びましょう。
クラスとは、オブジェクト指向プログラミングの基本的な構成要素で、関連するデータとメソッドをまとめたものです。
step
10
オブジェクト指向はプログラミングのアプローチの一つで、現実世界の物体や事象を「オブジェクト」として表現しようとする考え方です。
たとえば、ある人物をオブジェクトとして表現する場合、その人の「名前」や「年齢」などをデータとして持ち、その人ができる「話す」や「歩く」などの行動をメソッドとして表現します。
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class Person { public string Name { get; set; } public int Age { get; set; } public void Speak() { Console.WriteLine("Hello, my name is " + Name); } } Person person = new Person(); person.Name = "John"; person.Age = 25; person.Speak(); |
出力結果
Hello, my name is John
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辞書型
辞書型はキーと値の組み合わせでデータを管理するための型です。
キーは一意で、それに対応する値を取り出すことができます。
step
11
辞書型の使い方を示すために、文字列のキーと整数の値を持つ辞書を作ってみましょう。
以下の例では、「apple」、「banana」、「cherry」というキーに対応する値を格納しています。
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Dictionary<string, int> fruits = new Dictionary<string, int>(); fruits["apple"] = 100; fruits["banana"] = 200; fruits["cherry"] = 300; Console.WriteLine(fruits["apple"]); // Output: 100 Console.WriteLine(fruits["banana"]); // Output: 200 Console.WriteLine(fruits["cherry"]); // Output: 300 |
出力結果
100
200
300
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LINQの使用方法
LINQ(Language Integrated Query)は、データの問い合わせを統一的な方法で行うためのテクノロジーです。
LINQを使うと、配列やリスト、辞書などのコレクションから特定の条件に一致するデータを簡単に取り出すことができます。
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ここでは、前述のfruits辞書から値が200以上の要素を取り出す例を示します。
このような操作は、特定の条件を満たすデータを抽出するのに非常に便利です。
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var selectedFruits = from pair in fruits where pair.Value >= 200 select pair; foreach (var pair in selectedFruits) { Console.WriteLine($"{pair.Key}: {pair.Value}"); } |
出力結果
banana: 200
cherry: 300
まとめ
C#は、Microsoftが開発した汎用性の高いプログラミング言語です。変数の定義、型、制御構文、メソッド、配列、リスト、クラス、オブジェクト指向、辞書型、LINQなど、基本的な機能を学ぶことで多くのアプリケーションの開発が可能となります。
この記事を通じて、C#の基本的な使い方について理解が深まったことでしょう。
ポイント
C#の基本的な使い方をマスターすることで、様々なプログラムを作成することができます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでもお役にたてたなら幸いです!