Pythonのcomplex関数:複素数を簡単に作成する方法
複素数は、実数と虚数の組み合わせで構成され、科学計算や電気工学など、様々な分野で使用されています。Pythonでは、これらの複素数を簡単に扱うための関数、それがcomplex関数です。
この記事では、Pythonのcomplex関数の使い方について初心者でも理解できるように徹底的に説明します。具体的なソースコード例を交えて解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
complex関数の基本的な使い方
Pythonのcomplex関数は、以下のような形式で使用します。
ソースコード例
1 |
complex(real, imag) |
この関数では、real部分に実数を、imag部分に虚数を指定します。
たとえば、以下のように使用することができます。
ソースコード例
1 2 |
c = complex(1, 2) print(c) |
上記のコードを実行すると、以下のような出力結果が得られます。
出力結果
(1+2j)
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実部と虚部の利用
complex関数で作成した複素数から、実部と虚部をそれぞれ取り出すことも可能です。
以下に、それぞれの部分を取り出す方法を示します。
ソースコード例
1 2 3 |
c = complex(1, 2) print(c.real) # 実部を表示 print(c.imag) # 虚部を表示 |
上記のコードを実行すると、以下のような出力結果が得られます。
出力結果
1.0
2.0
complex関数の戻り値
実は、Pythonのcomplex関数は実数部分と虚数部分を浮動小数点数(float)で返します。そのため、整数を渡しても小数で返されます。
例えば、以下のようなコードを考えてみましょう。
ソースコード例
1 2 3 |
c = complex(3, 4) print(type(c.real)) # 実部の型を表示 print(type(c.imag)) # 虚部の型を表示 |
上記のコードを実行すると、以下のような出力結果が得られます。
出力結果
複素数の計算
Pythonでは、complex関数で作成した複素数同士の加算、減算、乗算、除算を行うことができます。
以下に、それぞれの計算を行うソースコード例を示します。
ソースコード例
1 2 3 4 5 6 |
c1 = complex(1, 2) c2 = complex(3, 4) print(c1 + c2) # 加算 print(c1 - c2) # 減算 print(c1 * c2) # 乗算 print(c1 / c2) # 除算 |
上記のコードを実行すると、以下のような出力結果が得られます。
出力結果
(4+6j)
(-2-2j)
(-5+10j)
(0.44+0.08j)
まとめ
Pythonのcomplex関数を使うと、複素数を簡単に作成し、その実部と虚部を取り出したり、複素数同士の計算を行うことができます。今回は、その基本的な使い方として、complex関数の定義方法、実部と虚部の取り出し方、複素数同士の計算方法を具体的なソースコードとともに解説しました。
Pythonには、このように複雑な数値計算を簡単に行うための機能が豊富に用意されています。ぜひ、Pythonの力を活用して、自分の問題解決に役立ててください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでもお役にたてたなら幸いです!