Pythonのデータ型と変数
Pythonの基本的な機能として、「データ型」と「変数」の概念を理解することが大切です。
Pythonには様々なデータ型が存在し、それぞれのデータ型は特定の種類のデータを扱うために使用されます。
以下にPythonでよく使われる主要なデータ型を表形式でまとめてみました。
データ型 | 説明 |
int | 整数を表す型 |
float | 小数点を含む数値を表す型 |
str | 文字列を表す型 |
bool | 真偽値(True/False)を表す型 |
list | 複数のデータをまとめて扱うための型 |
tuple | 変更不可能なリスト |
dict | キーと値の組み合わせでデータを扱うための型 |
そして、これらのデータ型を利用して、データを保持するために「変数」を使います。変数はデータに名前をつけて、後から参照できるようにするための仕組みです。変数名には、アルファベット、数字、アンダースコア(_)を使って自由に名付けることができますが、数字から始まる変数名は許されません。
整数(int)と浮動小数点数(float)
整数(int)と浮動小数点数(float)は、Pythonで数値を扱うための基本的なデータ型です。
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# 整数の変数定義 my_integer = 42 # 浮動小数点数の変数定義 my_float = 3.14 |
出力結果
42
3.14
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文字列(str)
文字列(str)は、テキストデータを扱うためのデータ型です。文字列はシングルクォート(' ')またはダブルクォート(" ")で囲んで定義します。
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# 文字列の変数定義 my_string = "Hello, Python!" |
出力結果
Hello, Python!
真偽値(bool)
真偽値(bool)は、TrueまたはFalseの2つの値を持つデータ型で、条件分岐やループの制御によく使われます。
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# 真偽値の変数定義 my_bool = True |
出力結果
True
リスト(list)とタプル(tuple)
リスト(list)とタプル(tuple)は、複数のデータをまとめて扱うためのデータ型です。リストは角括弧([ ])でデータを囲み、タプルは丸括弧(( ))でデータを囲みます。リストは可変であり、要素の追加や削除が可能ですが、タプルは不変で要素の変更ができません。
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# リストの変数定義 my_list = [1, 2, 3] # タプルの変数定義 my_tuple = (1, 2, 3) |
出力結果
[1, 2, 3]
(1, 2, 3)
辞書(dict)
辞書(dict)は、キーと値のペアを格納するデータ型です。辞書は中括弧({ })を使って定義し、キーと値はコロン(:)で区切ります。キーは辞書内で一意でなければならず、値は任意のデータ型を持つことができます。
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# 辞書の変数定義 my_dict = {"key1": "value1", "key2": "value2", "key3": "value3"} |
出力結果
{'key1': 'value1', 'key2': 'value2', 'key3': 'value3'}
データ型の変換(キャスト)
Pythonでは、あるデータ型から別のデータ型へデータを変換することができます。これを「キャスト」または「型変換」といいます。具体的な方法としては、変換したいデータ型の名前を関数として使い、引数に変換元のデータを渡します。
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# 整数へのキャスト my_integer = int("123") # 浮動小数点数へのキャスト my_float = float("3.14") # 文字列へのキャスト my_string = str(123) # リストへのキャスト my_list = list((1, 2, 3)) # タプルへのキャスト my_tuple = tuple([1, 2, 3]) # 辞書へのキャスト my_dict = dict([("key1", "value1"), ("key2", "value2")]) |
出力結果
123
3.14
'123'
[1, 2, 3]
(1, 2, 3)
{'key1': 'value1', 'key2': 'value2'}
Pythonの変数名の規則
Pythonの変数名には、いくつかの基本的な規則があります。これらの規則を遵守することで、他の人があなたのコードを読みやすくなります。
- 変数名は英字(a-z、A-Z)またはアンダースコア(_)で始める必要があります。数字で始めることはできません。
- 変数名には英字、数字、アンダースコアを使うことができますが、特殊文字(@、$、%など)は使うことができません。
- Pythonは大文字と小文字を区別します。つまり、同じ綴りでも大文字と小文字が違う場合、それは別の変数として扱われます。
- 予約語は変数名として使うことができません。予約語とは、Python言語自体で特定の意味を持つ単語のことを指します(例:for、ifなど)
- 変数名は理解しやすい名前をつけることが推奨されます。例えば、数学のスコアを格納する変数なら、「math_score」のように具体的な名前をつけると良いでしょう。
- 複数の単語を含む変数名を作るときは、アンダースコアを使って単語を区切る(スネークケース)か、各単語の最初を大文字にして区切る(キャメルケース)のが一般的です。
まとめ
今回の記事では、Pythonの基本的なデータ型と変数について、さらにはデータ型の変換(キャスト)や変数名の規則について学習しました。
これらの基本的な概念を理解することで、Pythonプログラミングの基礎が身につくはずです。これからもPythonの学習を続けて、さらに上達していきましょう!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでもお役にたてたなら幸いです!