JavaScriptの特殊数値を理解する: MAX_VALUE, MIN_VALUE, NaN, そして無限大
JavaScriptには、通常の数値とは異なる特別な数値がいくつか存在します。
これらの値は、特定の計算やエラーハンドリングの際に非常に重要です。
この記事では、MAX_VALUE
, MIN_VALUE
, NaN
, NEGATIVE_INFINITY
, POSITIVE_INFINITY
について詳しく解説します。
MAX_VALUE: JavaScriptで表現できる最大の数値
MAX_VALUE
はJavaScriptで表現できる最大の正の数値を示します。
これは特に大きな数値を扱う際に重要です。以下のコードはMAX_VALUE
を示しています。
ソースコード例
1 |
console.log(Number.MAX_VALUE); |
このコードを実行すると、JavaScriptで表現できる最大の数値がコンソールに出力されます。
出力結果
1.7976931348623157e+308
MIN_VALUE: JavaScriptで表現できる最小の数値(正の数)
MIN_VALUE
はJavaScriptで表現できる最小の正の数値を示します。
これは非常に小さな数値を扱う際に役立ちます。以下のコードはMIN_VALUE
を示しています。
ソースコード例
1 |
console.log(Number.MIN_VALUE); |
このコードを実行すると、JavaScriptで表現できる最小の正の数値がコンソールに出力されます。
出力結果
5e-324
NaN: 「Not-a-Number」の特別な値
NaN
は「Not-a-Number」を意味する特別な値で、数値として不適切または未定義の演算結果を示します。
以下のコードでは、非数値の演算を行い、その結果としてNaN
が得られることを示しています。
ソースコード例
1 |
console.log("abc" / 2); |
このコードを実行すると、非数値の演算結果としてNaN
が出力されます。
出力結果
NaN
NEGATIVE_INFINITYとPOSITIVE_INFINITY: 負の無限大と正の無限大を表す値
NEGATIVE_INFINITY
とPOSITIVE_INFINITY
はそれぞれ、負の無限大と正の無限大を表します。
これらは数値演算がオーバーフローまたはアンダーフローした際に使用されます。以下の例では、これらの値を示しています。
ソースコード例
1 2 |
console.log(Number.POSITIVE_INFINITY); console.log(Number.NEGATIVE_INFINITY); |
このコードを実行すると、負の無限大と正の無限大の値がそれぞれ出力されます。
出力結果
Infinity
-Infinity
これらの特別な値の使用例
これらの特別な値は、エラーチェック、数値の範囲チェック、計算結果の検証など、様々な場面で有用です。
例えば、数値が有限かどうかを判定する際にisFinite
メソッドを使用することができます。
ソースコード例
1 2 3 4 |
console.log(isFinite(100)); // true console.log(isFinite(Infinity)); // false console.log(isFinite(-Infinity)); // false console.log(isFinite(NaN)); // false |
このコードを実行すると、100
は有限数であるためtrueが、Infinity
、-Infinity
、NaN
は有限数ではないためfalseがそれぞれ出力されます。
出力結果
true
false
false
false
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まとめ
この記事では、JavaScriptにおける特別な数値であるMAX_VALUE
、MIN_VALUE
、NaN
、NEGATIVE_INFINITY
、POSITIVE_INFINITY
について、その特徴と使用方法を解説しました。
これらの知識を持つことで、JavaScriptの数値演算をより深く理解し、適切に扱うことができます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでもお役にたてたなら幸いです!