ArgumentExceptionとは
ArgumentExceptionは、引数の値が無効または適切でないときにスローされる例外です。
それでは、具体的なエラー発生パターンとその対処法を見ていきましょう。
C#のエラー一覧はコチラ
-
【C# sharp】よく発生するエラー一覧10選 エラーの発生原因と対処方法
ChatGPTのAPIを使わずに自動化することが可能です。 下記の本を読めば、ChatGPT4でも料金掛からずに自動化できます!KindleUnlimited会員であれば無料で読めます。 今回のテーマ ...
続きを見る
パターン1: nullを許容しないメソッドにnullを渡す
メソッドにnullを渡してはいけない場合に、nullを渡すとArgumentExceptionが発生します。
具体的なエラー発生パターンとその対処法を見ていきましょう。
エラーが発生するソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { string test = null; Console.WriteLine(test.Length); } } |
出力結果
Unhandled exception. System.NullReferenceException: Object reference not set to an instance of an object. at Program.Main(String[] args)
このケースでは、null値を持つ変数testのLengthプロパティを取得しようとしています。
しかし、null値にはLengthプロパティがないため、NullReferenceExceptionが発生します。
この問題を解決するためには、nullチェックを行い、nullでない場合のみLengthプロパティを取得します。
以下に修正後のソースコードを示します。
対処後のソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { string test = null; if(test != null) { Console.WriteLine(test.Length); } else { Console.WriteLine("test is null."); } } } |
出力結果
test is null.
このように、nullチェックを行うことで、NullReferenceExceptionを防ぐことができます。
パターン2: 配列の範囲外の要素にアクセスする
配列の範囲外の要素にアクセスしようとすると、IndexOutOfRangeExceptionが発生します。
次にエラーの発生例とその対処法を見ていきましょう。
エラーが発生するソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { int[] numbers = new int[5]; Console.WriteLine(numbers[5]); } } |
出力結果
Unhandled exception. System.IndexOutOfRangeException: Index was outside the bounds of the array. at Program.Main(String[] args)
このケースでは、5つの要素を持つ配列numbersの6番目の要素(インデックス5)にアクセスしようとしています。
しかし、この配列は0から4までのインデックスしか持っていないため、IndexOutOfRangeExceptionが発生します。
この問題を解決するためには、アクセスするインデックスが配列の範囲内であることを確認します。
以下に修正後のソースコードを示します。
対処後のソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { int[] numbers = new int[5]; if(numbers.Length > 5) { Console.WriteLine(numbers[5]); } else { Console.WriteLine("Array does not have index 5."); } } } |
出力結果
Array does not have index 5.
このように、配列の範囲外へのアクセスを防ぐことで、IndexOutOfRangeExceptionを回避することができます。
次に進みましょう。
パターン3: nullオブジェクトにアクセスする
nullのオブジェクトにアクセスしようとすると、NullReferenceExceptionが発生します。
エラーの発生例とその対処法を見ていきましょう。
エラーが発生するソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { string nullString = null; Console.WriteLine(nullString.Length); } } |
出力結果
Unhandled exception. System.NullReferenceException: Object reference not set to an instance of an object. at Program.Main(String[] args)
この例では、nullStringというnullのstringオブジェクトにアクセスしようとしています。
しかし、nullのオブジェクトにはアクセスできないため、NullReferenceExceptionが発生します。
この問題を解決するためには、オブジェクトがnullでないことを確認する必要があります。
以下に修正後のソースコードを示します。
対処後のソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { string nullString = null; if(nullString != null) { Console.WriteLine(nullString.Length); } else { Console.WriteLine("The string is null."); } } } |
出力結果
The string is null.
このように、オブジェクトがnullでないことを確認することで、NullReferenceExceptionを回避することができます。
次に進みましょう。
パターン4: 配列の範囲外にアクセスする
配列の範囲外にアクセスしようとすると、IndexOutOfRangeExceptionが発生します。
以下にエラーの発生例とその対処法を示します。
エラーが発生するソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { int[] numbers = new int[5]; Console.WriteLine(numbers[5]); } } |
出力結果
Unhandled exception. System.IndexOutOfRangeException: Index was outside the bounds of the array. at Program.Main(String[] args)
この例では、要素数5の配列numbersの6番目の要素(インデックス5)にアクセスしようとしています。
しかし、配列numbersのインデックスは0から4までなので、IndexOutOfRangeExceptionが発生します。
この問題を解決するためには、配列の範囲内にアクセスすることを確認する必要があります。
以下に修正後のソースコードを示します。
対処後のソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
using System; class Program { static void Main(string[] args) { int[] numbers = new int[5]; if(numbers.Length > 5) { Console.WriteLine(numbers[5]); } else { Console.WriteLine("Index out of range."); } } } |
出力結果
Index out of range.
このように、配列の範囲内でアクセスすることを確認することで、IndexOutOfRangeExceptionを回避することができます。
それでは最後の例を見ていきましょう。
パターン5: 非公開メンバーにアクセスする
クラスや構造体の非公開メンバー(privateやprotected)にアクセスしようとすると、エラーが発生します。
以下にエラーの発生例とその対処法を示します。
エラーが発生するソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 |
using System; class MyClass { private int myField = 10; } class Program { static void Main(string[] args) { MyClass myObject = new MyClass(); Console.WriteLine(myObject.myField); } } |
出力結果
'Program.MyClass.myField' is inaccessible due to its protection level
この例では、非公開フィールドmyFieldにアクセスしようとしていますが、これはエラーとなります。
非公開フィールドは、そのクラス内からしかアクセスできません。
この問題を解決するためには、適切なアクセス修飾子を用いるか、公開メソッドやプロパティを通じてアクセスする必要があります。
以下に修正後のソースコードを示します。
対処後のソースコード
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 |
using System; class MyClass { private int myField = 10; public int GetMyField() { return myField; } } class Program { static void Main(string[] args) { MyClass myObject = new MyClass(); Console.WriteLine(myObject.GetMyField()); } } |
出力結果
10
このように、適切なアクセス修飾子を使用したり、公開メソッドやプロパティを通じてアクセスすることでエラーを回避できます。
KindleUnlimited会員であれば、全ての本をご覧頂けます。 Linqを理解すれば、C#プログラミングの世界が変わる 第1版
まとめ
C#でのArgumentExceptionやその他のエラーは、ほとんどの場合、コードの問題であり、それらの問題を解決することでプログラムが正しく動作するようになります。
今回紹介した5つのパターンは一部の例であり、他にも様々なパターンが存在します。
具体的なエラーメッセージを理解し、それが何を示しているのかを把握することが、適切な解決策を見つけるための第一歩となります。
適切なエラーハンドリングとデバッグスキルは、ソフトウェア開発者として非常に重要なスキルですので、ぜひ身につけてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。少しでもお役にたてたなら幸いです!
C#のエラー一覧はコチラ
-
【C# sharp】よく発生するエラー一覧10選 エラーの発生原因と対処方法
ChatGPTのAPIを使わずに自動化することが可能です。 下記の本を読めば、ChatGPT4でも料金掛からずに自動化できます!KindleUnlimited会員であれば無料で読めます。 今回のテーマ ...
続きを見る